| PARTY REPORT 2005/03/04 |
 |
NIGHTTRIP presents
BUGZ IN THE ATTIC
Reporter: Kazuyuki Sakurai
Photo & Movie: Yuko |
|
 |
SpinするOrin Waltersと、おどけたDaz-I-Kueのマイクパフォーマンス…でも暗くて何が何だか? Team West Londonは暗めがお好きのご様子(そして酒好きのようだ) |
ちょっと明るくなった隙をキャッチ!!あれ?でもオリンは何処?! |
** |

Toshio Matsuura |

Orin Walters |

Daz-I-Kue |
|
 |
昨年10月『REMIXIES』をついにメジャーよりリリースしたBUGZ IN THE ATTIC(注:以下 BUGZ)。WEST LONDONと呼ばれる磁場の中、多くのアーティストが順列組替え的とも言える数々のコラボレーションを続け、ビート構築の冒険を通過した後の、一つの到達点と言えるだろう。今回来日するのは計9人のメンバーで構成されるBUGZの内の2人。Orin WaltersとDaz-I-Kueである。数年前、Orin Waltersのソロプロジェクト"Afronaught"のリリースやリミックスワークを漏れなくチェックし、Neon Phusion(Orin Walters+Kaidi Tatham+Alex Phountzi)やMisa Negra(Daz-I-Kue+Kaidi Tatham)の動向に心を躍らせていた私だったが、正直ここ1、2年は、このシーンのパーティに足繁く通っていた訳ではなかった。あの頃の実験を通過した彼らが、今どんな音を聴かせてくれるのか?西麻布の交差点でタクシーを降りYELLOWへ向かう足取りは自然と早まる。
店内に入りそのままフロアーへ直行。松浦俊夫氏がプレイしている。早い時間だけにフロアーの人はまだチラホラといったところ。が、さすがに松浦氏、ゆったりとした音の流れの中に、今夜の熱狂を予感させるスパイシーなトラックが時折り滑り込む。来るなり30分ほど気持ちよく踊らされてしまった。この時間帯のビルドアップってやっぱりミックス云々じゃなくヴァイブの問題なんだよなーとか考えつつバーカウンターへ、グラスを片手にラウンジのJAZZY SPORT CREWを覗き、たまたま遊びに来ていた友人としばし歓談。フロアーに戻ると、既にそこは先程とは違った熱気が。KYOTO JAZZ MASSIVE沖野修也、好洋両氏がブースに。松浦氏、十八番のマイクパフォーマンスが沸かせる。熱を吸収したパーティは突然沸騰するものだ。
徐々に人が増え、沖野兄弟の軽快なプレイがテンションをキープする。フロアーには若い女の子の集団、仕事帰りと思われるスーツを着た男性、40歳前後と思われる人々、仲間と円を作って踊る欧米人の集まり…などなど。様々な層の人々が集まるのがこのシーン/ジャンルの素晴らしい点の一つかもしれない。お酒を買おうとラウンジスペースに行くと映像作家の知人と出会う、話を聞くに当日会場で流れていたLEVI'Sの映像を作ったそうだ。しばしラウンジの椅子に座りながら休憩。すると、フロアーの方からなにやら歓声が。BUGZの2人、Orin WaltersとDaz-I-Kueが登場していた。

Writer: Kazuyuki Sakurai
-櫻井和幸-
PANORAMIC PRODUCTION主宰。都内各所にて数々のパーティをオーガナイズしている。
融合ではなく混和。安易なクロスオーバー化が進んだシーンに一石を投じるべく日々精進。
http://www.panoramic.jp/ |
鳴り止んだ歓声の下からミニマルな変則ビートのトラックが響く、一度クールダウン。再度フロアーをビルドアップしてゆく。その後、ソウルフルなボーカルもの、クラシックス、ジャジーなブロークン・ビーツ、そしてBUGZのオリジナルなどなどが丁寧に繋がれ行った。[Bitasweet] レーベルの主宰者としても活躍するブロークン・ビーツ・シーンの重要人物Orin WaltersはDJとしても非常に評価が高く、Patrick ForgeやJazzanovaもフェイバリットDJとしてあげるほどだという。彼のプレイを聞いていると、成熟したパーティシーンをもつイギリス−ロンドンに思いが行く。押し付けがましいところが全くない、リラックスした高揚感とでも言えばいいのだろうか。大きな音の盛り上がりが来ると思うと、サッと引く。いわゆる「四つ打ち」のパーティにはない、独特の感覚。ピークへの期待感が先へ先へと遅延されながら、「四つ」にこだわらないビートの隙間で自分の体がもう一つのビートを刻む。やがてDaz-I-Kueが、Orin Waltersがプレイしている脇でミキサーをフェイドして、マイクパフォーマンス。少し鼻声で可笑しい。「Are You Ready?」と繰り返す。終盤に差し掛かるこの時間でもお客さんは全く引くことなく踊っていた。パーティは更に続いて行く。
TECH JAZZからドイツの [COMPOST] 勢を巻き込み、WEST LONDON系へ繋がる大きな流れ。この中で数々のアーティストが登場することになったが、現在その方向性はまた分散しつつあるように思う。今回のBUGZ2人のプレイを聞いて思ったことは、彼らにとって、日常的なパーティ空間をクリエイトすることが最も重要なのだろうということ。かつて、ブロークン・ビーツは面白いけれどフロアーユースではないなぁという意見もあったが、今回そんなことは微塵も感じさせなかった。パーティミュージックとしての成熟。BUGZ IN THE ATTICは年内にフルアルバムのリリースも予定している。
|
 |
| |