PARTY REPORT 2005/02/19
IAN POOLEY

テクノ大国ドイツの中で
ハウス・ミュージックを推し進めた
“現代版ディスコ・ハウスの父”
イアン・プーリーが再来日
待望のYELLOW初登場





Reporter: Dubby
Photo & Movie: Yuko


激渋のたたずまいから繰り出される正確な(でもホット)ビートラインが腰に心地よい

 
約1年ぶりの来日となったイアン・プーリー。
一昨年のLiquid Room公演へ足を運べなかった人、またはその後イアン・プーリーを知った人にとっては絶好の機会が巡って来た訳だ。バリバリのテクノ・クリエーターとして活動していた時期から一変、ブラジル/ラテンに興味を示し、近作『Souvenirs』でのJazz/Deep Houseシーンへの扉を開いたイアン、果たしてどんな一夜を体験出来るのかと、ワクワクしながら会場へ向かった。

まず始めに到着すると、現在ファンキーハウスと位置づけられるシーンで、若手の成長株として注目を浴びているRemiくんがDJをしていた。既にブレット・ジョンソンやFreaksのルーク・ソロモン、ジョニー・ロックの来日をサポートしてきている彼が、ヒップハウスやシカゴハウスを軸に絶妙なタイミングのミックスセンスでフロアを盛り上げていた。


Writer: Dubby
混在するジャンルの中に置いても、独自の観点でクラブミュージックを愛し、ジャンルの垣根を越えたプレイで現在密かな注目を集めているDJ & Buyer。ディスコからハウス、テックハウスにエレクトロ、ヒップホップに、レゲエ/ダブと、その許容範囲はいまだ底を知らない彼のDJスタイルは今後のクラブシーンにとっても重要な存在になるだろう。2004年末にリリースしたミックスCD『Case Of Dub』は、Dubをコンセプトとした唯一無二のミックスで、新たな扉を抉じ開けたミュージックラヴァーの為の1枚となった。現在はRecords Shop CISCOのJazz/House/Breakbeatsバイヤーとして年代を問わず多くのDJ、リスナーから信頼を得ている。
いつの間にかYELLOW内には人が溢れ、その熱気に呑まれるようにお酒も進み、ホロ酔い気分で仲間達とトークに華を咲かせていると、ナニやら空気が変わった事に気付く。んっ、遠目から見えたその姿はまさしくイアン・プーリー、満を持しての登場!といった所。個人的には彼のDJは初体験、[Life Line] からリリースされた近作『Souvenirs』のイメージが強く残っていた僕には想像も付かなかった世界が広がり始めた。DJを交代した当初には『Souvenirs』的ニュアンスも伝わってきたが、フロアのテンションに誘導されるようにイアンのテンションもアガッていった。最近ではイアン自身もリリースしているU.K.の老舗レーベル [NRK] の作品を彷彿させる、ディスコで音質の厚くクリアなハウス作品が頭の中を駆け巡り、更にフロアのテンションも高潮し翻弄されていると、突如美女がブース内に登場!!!一瞬の静けさの後、何やら聴き覚えのあるイントロが流れた。そうだぁ!『Souvenirs』のボーナストラックとして収録されていた「Balmes」だ?と思ったファンもいた事だろうが、日本人ヴォーカリストChihiro Satoが颯爽と歌い出す。伸びのある美声と共にオーディエンスとも一体感のある素晴らしいライヴとなった。“これぞLove & Peaceな瞬間”な気がしたのは僕だけだろうか…。

その後、徐々にテンションを上げていくイアン、フレンチ系のフィルターハウスや、ディスコハウス、自身の作品を織り交ぜて、フロアの温度を冷ます事なく上げ続けていました。僕を含め彼のDJ初体験という人がどれだけいたかはわからないが、多くの人はしっかりと記憶に残ったに違いないだろう。そして次回の来日でも、是非足を運ばせたいと思わせる、そんな一夜だった。